先週、建築家の石井君が遊びに来てくれました。
石井君の話はとても楽しいので、つい時間を忘れて大笑いしながら話込んでしまいました。
彼には、今回の新しい案内のコメントも執筆してもらい本当にありがたいです。
大きな仕事(影絵作家の藤城清治さんの美術館建設)を一つ終え、しばらくのんびりするそうなので、今週末は建築家仲間と房総半島の自転車ツーリングだそうです。
さわやかですね。(ぶっちゃけ羨ましいです)
個人的に、進路の考え方として、社会との関わり方を大事にして欲しいと思っています。
大学は社会へ出るための猶予期間という話をよく聞きますが、あまり鵜呑みにして欲しくありません。
大学で学ぶほとんどの事は社会からの情報です。
ですから、大学内の評価を考えるよりも、自分が社会に出てからどのように生きていきたいかを、教授方のお話や講義などで意識して行くことが大切です。
これは、絵画やデザインにとっても同じことですし、一般の大学へ進学しても一緒です。
小中高の学校時代は、あくまでも学校内での評価が基準です。
総合的な能力の高い子供が最も高い評価をもらえます。
でも、高校を卒業すると、学校内での評価よりも、自己と社会の認識の高い人が求められます。
高校時代に良い資質に恵まれたのなら、それを今度は社会に対してその能力をアプローチできることを探し、学んでいくことが大切なのです。
高校時代にバランスが悪い評価だった人も全然大丈夫です。
社会が本当に求めている人は、自分の良い資質を自分なりに打ち出すことが出来る人です。
ですから、前回の入学案内に引き続き、美大を卒業されてからの情報を重視したのは、大学へ進学すると言うことは「どうやって生きていきたいか」を学ぶためだと、高校時代から意識して欲しいからです。
予備校で教えられることは限られていますが、とても大切なことです。
あくまでそれは基礎ですが、大学へ行っても、社会へ出ても、根幹に必要なことだと自負しています。
これから、進学される方も、すでに大学に籍を置かれている方も、常に自分と社会との関わりを意識して欲しいと思います。
ちなみに、石井君が提示する土間を現代のリビングに取り入れた仕事が、今月の「GQ」と言う情報誌に取り上げられていますので、興味のある方は読んでみてください。